今日から新しい人生がスタートした方も多いのではないでしょうか。色々な不安や期待など落ち着かない感じの方もいらっしゃるでしょう。私が宝蔵院の住職になったのが平成19年1月です。早いものでもう8年住職をさせて頂いております。このお寺に入る時にご紹介をしていただいた方から「もう問題は片ついたから」と言われました。私は何の事か分からないまま、始めて役員さんたちとお会いした時言われた言葉が、指を指され、「あなたの好きにはさせませんからね」が最初の言葉です。衝撃的でした。帰りの車の中で涙を流して帰りました。お恥ずかしい話です。でも今となってはありがたいことです。私はお寺の息子として生まれ、一般的なお寺の常識や習慣、人との関わり方をある程度生まれた時から経験しており、体に染み込んでいました。私も宝蔵院の住職を任された当初は、お寺に住み、住民票を寺におき、死ぬまで住職。世襲をしようと考えていました。しかし数々の宝蔵院の問題、諸寺院の問題を改めて考え、基本的に「寺の常識は非常識」と考えるようになりました。ある時、お通夜が終わった後、喪主様から精進落としに呼ばれ、食事をしながらお話をする機会がありました。私がお寿司や唐揚げを食べていたら「住職ってお肉食べて良いのですか?」と言われました。その時私は思いました。この方が日本の僧侶の事を知らなすぎるのではなくて、私たち僧侶が情報を出さなすぎているのではないかと思ったのです。もしかしたら、一般の方のイメージとして僧侶はお肉も食べない、お酒も飲まない、滝行をしているイメージとでもいいましょうか。坊主丸儲けという言葉がありますがお布施を丸々私たちのポケットに入れているようなイメージがある方もいらっしゃるかもと考えました。そこで現代の日本の僧侶の現状を何かいい方法で少しでも伝える方法はないかと考えブログを始めました。ブログを始めるにあたって私が大切にしていることは、綺麗事にせず、ありのままの姿を正直に私らしくなるべく書いていこうと心がけています。中には不愉快に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ブログを今日まで続けております。坊さんだってお肉も食べますし、お酒も飲みます。家族旅行だって行きますよ。一日中お経をお唱えしているわけでもなく、銀行や証券会社の方と会ったり、檀家様のお話を聞いたり、不動産の問題解決、それに伴い、隣接者から訴えられることもあります。これからも地域に開かれた寺院を目指し、皆様に必要とされるお寺になるよう頑張っていきたいと思います。また今までは国内向けに開かれた寺作りをしてきましたが、これからは意識的に外国の方にも宝蔵院を利用してもらえるように運営していくことにしました。そのため7月末までにホームページの大幅な改善を行っていきたいと思います。お楽しみに。